「ペルソナ設定をする」ってよく聞くけど、実際のところ詳しくわからない…。どうやって設定したらいいの?
Webライティングやマーケティングを行う上で、「ペルソナ設定」を行うことはとても重要です。
しかしWebライティングを始めたばかりの人は、ペルソナ設定の具体的な手順など、詳しく知らないというケースも少なくありません。
また、そもそも「ペルソナ設定」を行うことの重要性を理解できていない場合もあるのではないでしょうか。
一見、面倒に感じるペルソナ設定ですが、きちんと行うことで大きなメリットが得られるのです。
そこでこの記事では、ペルソナの設定方法やメリットなどについてまとめていこうと思います。Webライター初心者や、これまでペルソナ設定をしていなかった人はぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
ペルソナとは?
まずは「ペルソナ」という単語から理解を深めていきましょう。
ペルソナ(persona)とは、元々はラテン語から来ており、役者が使う「仮面」を指しています。
Webライティングにおける「ペルソナ」とは、“誰に向けて書く文章なのか”というようなユーザー像を決めること。
具体的なメリットは後述しますが、ペルソナ設定をして記事を書くことで、読者への伝わり方などが大きく変わるのです。
この「ユーザー像」とは、年齢や性別、住んでいる地域や家族構成、さらに職業や年収など、実在する人物のように細かく設定をするのが特徴です。
よく混同されやすい「ターゲット」との違いですが、下記のように意味合いが異なるので覚えておくといいでしょう。
- ターゲット:性別や年齢などのユーザー属性で絞り込む
- ペルソナ:ターゲットよりも細かい条件を設定し、実在する人物のように仮設する
ターゲットに比べてペルソナの方が細かくユーザー属性を設定するため、特定の人物にささる記事を書くことができるのです。
Webライティングでペルソナ設定をするメリット
Webライティングでペルソナ設定をするメリットは、下記のとおりです。
- 伝える内容が明確になる
- ユーザー目線で執筆できる
- ユーザーニーズとコンテンツの内容にズレが生じにくい
それぞれ、具体的に解説していきます。
伝える内容が明確になる
ペルソナを設定することで、伝える内容が明確になるというメリットがあります。
伝える内容が明確になることで文章が書きやすくなり、読み手も理解しやすくなります。
すべての人にささる内容の記事を書こうと思ったら、伝えたいことがはっきりと決まらないため内容もブレやすくなります。
そのため全体的に内容が薄いコンテンツになってしまい、読者にしっかりと情報を届けることができなくなるのです。
万人受けを狙うことで伝えたいことがはっきりと伝わらない記事は、ユーザーは価値がないと判断して離脱の原因にもなるため注意しましょう。
ユーザー目線で執筆できる
事前に細かくペルソナ設定をすることで、記事に訪れるユーザー像がみえてきます。ユーザーの周囲の環境や状況、また心境などを分析することができるため、読者が抱える悩みを発見しやすくなるでしょう。
そのため、読者の気持ちを汲み取った記事を書きやすくなり、読者の心に響く内容をまとめることができます。
例えば商品紹介をする時も、「読者はこのような悩みを抱えているから、それを解決できる情報やサービスについてまとめよう!」と判断できるようになるのです。
当然、商品やサービスの成約率も高くなります。
顧客像を組織内で統一できる
ペルソナ設定をすることで、組織内で顧客像を統一することができます。
例えば、クライアントやディレクターが求めているペルソナの人物像を理解した状態で、ライターは記事を書くことができるのです。
組織内でペルソナの人物像の認識がズレてしまうと、意見の違いからスムーズに記事の内容が定まらなかったり、作業に無駄が生じたりする可能性が高くなります。
しかしペルソナ設定を行うことで、そのようなズレを無くし、トラブル回避につながります。
円滑に仕事を進めるためにも、ペルソナ設定は重要となるのです。
ペルソナ設定を行うための3ステップ
それでは、Webライティングを行う上でのペルソナ設定手順について、具体的に解説していきます。
手順については以下のとおりです。
- ペルソナの作成項目を定義
- 具体的にペルソナ設定を行う
- 内容によって追加する項目がある
上記の手順について、詳しく解説していきます。
1:ペルソナの作成項目を定義
まずはペルソナの作成項目を定義していきましょう。
先述した通り、「ペルソナ」は「ターゲット」よりも細かく定義する必要があります。あたかも実在する人物像を定義することで、より具体的な内容を記事としてまとめることができるのです。
記事を構成・執筆する前に、例えば下記のような項目に当てはめて作り込んでみるといいでしょう。
- 基本情報(氏名・年齢・性別・住んでいる地域など)
- 学歴や職歴
- 現在の職業(役職や年収など細かく)
- 家族構成
- 趣味
より具体的に設定するほど、設定した人物像はどのような情報や商品・サービスを求めているのか明確に見えてくるかと思います。
2:具体的にペルソナ設定を行う
作成項目を定義できたら、あとは項目を埋めていきましょう。
この作業を行う上で、実際のデータを活用してみるのがおすすめ。例えば「競合他社調査」や「Webアンケート調査」などのデータを活用すると、よりリアルな人物像の設定を行うことができます。
ペルソナ設定は箇条書きで行うと、スムーズに書き出すことができると思います。定義したペルソナ設定を箇条書きでまとめて、情報を付け足していきましょう。
最終的には、設定したペルソナを視覚的にまとめてみるのもおすすめです。
参考までに、仮の人物像を下記にまとめてみました。
3:内容によって追加する項目がある
Webライティングをする際、記事の内容によっては、ペルソナの作成項目に必要事項を追加する必要があるでしょう。
例えば、美容系の記事であれば人によってスキンケアにかける時間などが変わります。じっくりとスキンケアできる人もいれば、朝など忙しいためゆっくり時間を確保できない場合もあります。
そのためテンプレートに沿ってペルソナ設定をすることも大切ですが、必要に応じて項目を追加することで、より鮮明にペルソナ設定ができるのがベストです。
とはいえ、いきなりここまでのレベルでペルソナ設定ができなくても大丈夫。
試行錯誤しながら、設定したペルソナをより具体的に作り込んでみてください。
ペルソナを作成する際の注意点
ペルソナ設定を行うことは大切ですが、とはいえ注意点もあります。
下記の注意点を意識しなければ、せっかく作成したペルソナも効果を発揮できないので、しっかりと覚えておきましょう。
- 明確にユーザー像を定義する
- 自分の都合がいいペルソナにしない
明確にユーザー像を定義する
ペルソナ設定を行う時は、より明確にユーザー像を定義する必要があります。また、事前に行う情報収集などは、できるだけ正確に行えるのがベストです。
思い込みや想像でペルソナの作成項目を定義すると、検索ニーズとマッチしないペルソナ像ができてしまい、記事の内容がしっかりと読者に伝わりません。
また、同じような検索キーワードでも読者が抱える悩みは違う場合があります。
そのため、設定したペルソナによっては同じキーワードでも記事の内容が大きく変わることも考えられるため、明確にユーザー名を定義する必要があるのです。
自分の都合よくペルソナを定義しない
あくまでもペルソナは、「執筆する記事に訪れるユーザー」を定義したものです。
しかし、自分の都合だけを考えて設定したペルソナでは、読者が求める内容になっていないケースも多いです。
例えばアフィリエイト記事に多いのですが、商品やサービスの紹介をする際に、必ず全員が購入するとは限りません。しかし、あたかも商品やサービスを購入する前提で設定したペルソナでは、記事の内容がユーザーにとってふさわしくないものになってしまいます。
そのため事前リサーチなどをしっかりと行い、実際のデータなどを活用できるのが望ましいでしょう。
検索(関連)キーワードも参考にする
ペルソナ設定は、検索キーワードに対する「関連キーワード」も参考にしてみるのがおすすめです。
関連キーワードは検索されたキーワードと関連性が高いものなので、しっかり分析を行うことで、ユーザーニーズの把握に役立てることができます。ユーザーニーズが分かれば、ペルソナ設定を行う時により具体的なユーザー像を考えることができるでしょう。
Webライティングではペルソナ設定を忘れずに行う
ペルソナ設定ははじめのうちは大変に思うかもしれないですが、何度も繰り返し行うことで徐々に慣れてくるかと思います。
面倒な作業に感じますが、実際はとても重要な作業。
Webライティングを行う際は、ペルソナ設定をきちんと行うことが大切です。記事のクオリティにも大きく関わるため、丁寧に設定してみてください。