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足立昌優 AI検索・AIO

LLMOとは何か|AIに「覚えられる」ための実務

LLMOは、AIが回答を作るときに自社の情報が正しく使われるよう整えることです。ただしAIが情報を得る経路は「学習」と「検索」の二つあり、効く対策がまったく違います。経路別の打ち手と、robots.txtの設定、過剰投資になりやすい施策まで整理しました。

LLMOという言葉を、最近よく見かけるようになりました。

Large Language Model Optimizationの略で、一行で言えばこうなります。

AIが回答を作るときに、自社の情報が正しく使われるよう整えること。

SEO・AIOとの違いについてはAIO(AI検索最適化)とはで整理しました。この記事では、用語の違いではなく、実際に何をすればいいのかを書きます。

そのために、まず一つの区別が必要です。

AIが情報を得る、2つの経路

AIが自社について何かを答えるとき、その情報の出どころは二つあります。

学習(事前学習)検索(その場で取得)
いつ取り込まれるかモデルが作られた時点まで質問されるたび
反映の速さ次のモデル更新まで反映されない公開・クロール後、比較的すぐ
自社で制御できる度合い低い比較的高い
出典の表示通常は示されない示されることが多い

同じ「AIに出る」でも、経路によって効く対策がまったく違います。 ここを混ぜると、効かない施策に時間を使うことになります。

たとえば、昨日サイトを直しても、学習経路には反映されません。一方、検索経路であれば、クロールされた時点から回答に使われる可能性があります。

学習経路で効くこと

学習データに、自社の情報を直接入れる方法はありません。 できるのは、学習に使われやすい状態をつくることです。

1. 表記を一貫させる

社名、所在地、事業内容、代表者名。これらが、自社サイト・Googleビジネスプロフィール・SNS・取引先の紹介ページで同じ表記になっていること。

表記が揺れていると、AIはそれが同じ会社のことだと判断しにくくなります。

2. 第三者に言及される

自社サイトの中だけで語っていても、学習の上では一つの声にすぎません。取引先、業界団体、メディアなど、他の場所で言及されていることが効きます。

3. 長く残る場所に書く

期間限定のキャンペーンページや、すぐ流れるSNS投稿より、恒久的なページに書いてください。会社概要、サービス説明、考え方を書いたページが該当します。

4. 時間がかかると割り切る

学習経路の対策は、効果が出るまでの時期を予測できません。 次のモデル更新がいつなのかは、外からは分からないためです。短期の成果を求める施策としては向きません。

検索経路で効くこと

こちらは、自社で手を入れられる部分が多くあります。

1. クローラーを拒否していない

最初に確認すべきはここです。robots.txtでAIのクローラーを拒否していれば、どれだけ内容を整えても検索経路には出ません。

クローラー役割
GPTBotOpenAIの学習用
OAI-SearchBotChatGPTの検索用
PerplexityBotPerplexityの検索用
ClaudeBotAnthropicの学習用
Google-ExtendedGeminiなどの学習・利用への指定(Google検索やAI Overviewsには影響しない

学習用と検索用が分かれているサービスもあります。学習には使われたくないが、検索には出たいという場合は、学習用だけを拒否することができます。

当社のサイトでは、これらをすべて許可しています。考え方として、正しい情報を使ってもらえる機会を自分から閉じる理由はないと判断しているためです。

2. 問いに即答する構造

検索経路のAIは、ページを読み、問いに答えている段落を拾います。見出しを問いの形に、その直後を一文の答えに。具体的な組み方はAI Overviewsに引用される記事構造に書きました。

3. 鮮度を示す

公開日と更新日を明記します。検索経路では、いつ時点の情報なのかが判断材料になります。内容を実際に変えたときに、更新日を改めてください。

4. 読める状態にする

ログインしないと読めない、本文が画像の中にある、表示が極端に遅い。いずれも、クローラーが本文を取得できない原因になります。

両方の経路に効くもの

どちらの経路でも効くものが、一つだけあります。

一次情報です。

学習経路では、固有の情報は他の情報と混ざりにくく、残りやすい。検索経路では、固有の情報を持つページは出典として示されやすい。どちらの経路でも、どこにでもある情報は埋もれ、そこにしかない情報は残ります。

一次情報の見つけ方と書き方は一次情報の記事にまとめました。

誤解と、過剰投資になりやすいもの

llms.txt

AI向けにサイトの要約を置くための、提案段階の仕組みです。置いても害はありませんが、優先度は高くありません。 主要なAI検索サービスがこれを参照して回答を作ると公式に示している例は、現時点では限られます。

本文の構造と表記の一貫性を整えるほうが、確実に先です。

「AIへの掲載を保証します」

AIがどの情報源を使うかを、外部から確約することはできません。掲載や引用を保証するとうたうサービスには、注意してください。

隠しテキストでAIに指示を書く

利用者には見えない形で、AI向けの文言を埋め込む手法が語られることがあります。逆効果になりえます。 検索の品質を損なう行為とみなされるおそれがあり、発覚すれば信頼を失います。

何から始めるか

順番やること経路
1robots.txtでAIクローラーを拒否していないか確認検索
2社名・所在地・事業内容の表記を全媒体で揃える両方
3主要ページの見出しを問いに、冒頭を答えに検索
4一次情報を書き足す両方
5自社名でAIに質問し、答えを確かめる確認

5番目の確かめ方と、誤った情報が出ていたときの対処はChatGPTやAI検索に自社を出す方法に書きました。Perplexityでの確かめ方はPerplexityに引用されるサイトの条件にまとめています。

COCTOでできること

表記の棚卸しから、本文の構造の見直し、一次情報の掘り出しまでを、コンテンツマーケティングとしてお引き受けしています。

いまAIに自社がどう答えられているかは、無料診断でお伝えします。

よくある質問

Q LLMOとは何ですか?

LLM(大規模言語モデル)が回答を生成するときに、自社の情報が正しく使われるよう整えることです。Large Language Model Optimizationの略です。ChatGPTやGeminiなどに自社について尋ねたとき、正確な情報が返ってくる状態を目指します。

Q LLMOとAIOは何が違いますか?

実務上は大きく重なります。AIOはAI検索での引用を中心に語られることが多く、LLMOはモデルが持つ知識そのものを含めて語られることが多い、という程度の違いです。用語の違いより、AIが情報を得る経路が「学習」なのか「検索」なのかを分けて考えるほうが、対策を立てやすくなります。

Q AIの学習データに自社を入れることはできますか?

直接入れる方法はありません。学習に使われるのは、モデルが作られた時点までに公開されていた情報です。できるのは、正確な情報を長く残る場所に一貫した表記で公開し、第三者からも言及される状態をつくることです。反映には時間がかかります。

Q 学習には使われたくないが、AI検索には出たい場合はどうすればよいですか?

サービスによっては、学習用と検索用のクローラーが分かれています。たとえばOpenAIは学習用のGPTBotと検索用のOAI-SearchBotを分けているため、前者だけを拒否することができます。robots.txtで個別に指定してください。

Q llms.txtは設置したほうがよいですか?

置いても害はありませんが、優先度は高くありません。llms.txtは提案段階の仕組みで、主要なAI検索サービスがこれを参照して回答を作ると公式に示している例は限られます。先に、本文の構造と表記の一貫性を整えるほうが確実です。

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